かなり久々でスンマセン

『喧嘩太郎(舛田利雄)』

裕次郎と芦川いずみが、小林旭と宍戸丈の決闘をスクリーンに眺めるシーンの最後に「終」マークをインサートするあたりに必ずしも効果的ではないものの、舛田の血統の良さを感じさせる、というのは言い過ぎだろうか。


『次郎長社長と石松社員(瀬川昌治)』

中村カツオと佐久間良子歌声喫茶の騒音の中で交わす会話を字幕で処理し、音楽が止んだときに佐久間が大声で「好き」と叫ぶくだりや、コンパクトミラーに写るキャンペーンガール達の脚など、瀬川の意匠が随所に見られ、微笑ましい佳品。
後半の中村と進藤の掛け合いもテンポよくまとめ、笑いを誘う。進藤が壺を片手に小用を催して右往左往する様は、まさに面目躍如。
さらに不正に気付いた西村が、判子を逆さまに押したことで左遷の憂き目にあうが、その正義感のお陰で最後に見事に大団円を迎える演出に淀みはなく、思わず拍手ものだ。


フランケンシュタイン対バラゴン(本多猪四郎)』